1977年11月8日、カリフォルニア州サンフランシスコでハーヴィー・ミルク市政執行委員(スーパーバイザー)が誕生。ゲイであることを公言し主要都市の公職に就いたアメリカ史上初の人物だ。「カミングアウトしよう!」とクローゼットの扉を破り、性的マイノリティのみならずすべての人権運動活動家の概念を変え、アメリカの国民的英雄となった彼は、1978年、凶弾に倒れる......。
本書は、脚本家ダスティン・ランス・ブラック(第81回アカデミー賞最優秀脚本賞)が2004年から収集した100枚にのぼる記録写真、記事、選挙資料、かつてのミルクの友人や仇敵に実施したインタビューをはじめ、映画『MILK』制作秘話、主演のショーン・ペン(第81回アカデミー賞最優秀主演男優賞)、脇を固める名優エミール・ハーシュ、ジョシュ・ブローリンや監督ガス・ヴァン・サントらの熱い思いが凝縮された一冊である。