「ねっ。そうやって、映画を観る人の心にもプリュンヌっていう女の子のフィルターを通さない本当の姿が見えてきたところに、恋人ハリーのあの仕打ちでしょ。だからこそ、衝撃は強まるんだと思うわ。
この映画、監督のドミニク・モルの緩急の付け方がすごくうまいと思う。ビザールな感覚の出し方も、今までにないリズムというか。おかしくて、それでおっかないでしょ。シナリオを読んだ時にはわからなかったことが、ちゃんと画面から伝わって来て、ほとほと感心しちゃったわ(笑)」
本国フランスでは、ほぼ素人に近かった(いや「そのまんま、素人よ」とソフィーは自己申告する)彼女が、名優シャルル・ベルリング相手に文字通りの体当たり演技を見せたことが、大きな話題となった。
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「反面、裸になることや、セックス・シーンのことばかり聞かれて、傷ついたのも事実。だって、カメラの前にいるのは私じゃなく、キャラクターなんだもの。
でもね、日本に来たら、ジャーナリストの人だけじゃなく、ファンの方々も、映画そのものの奥深さを見てくれようとする、とってもインテレクチュアルで、長い文化を持つ国なんだな、と改めて感じ入ったわ。これだって、女優になったからこそ、めぐってきたチャンスでしょう。 |
-『倦怠』より- |
それに、インタビューに来てくれたジャーナリストの方まで、プレゼントをくださるの。フランスじゃ絶対に考えられないわ(爆笑)」